TB工法とは

TB工法Q&A

TB工法に関する質疑応答書

Q1:施工完了後の目地部の隙間に目地処理が必要ではとの指摘を受ける可能性がありそうです。その際の回答について教えてください。
A:TB工法によって接合されたプレキャストコンクリート製品の継手部は、TBボンドによって弾性シーリング以上の水密性を有しており、目地施工は不要です。(技術審査証明報告書の開発目標に対して審査済)
外観上から5mmの隙間を埋めてほしいとの要望があった場合は、製品の内側の隙間にバックアップ材を押し込み対応します。
Q2:基礎コンクリートに穴を開けてジャッキで押込んでいますが、現場では前日にコンクリート打設をする場合もあり、基礎コンの強度が不十分な可能性もあると思います。その際の対処方法はありますか。また、他の据付方法はありますか。
A:基礎コンクリートにアンカー筋を埋め込まない方法として、
(1)引寄せ接合による方法(引寄せ金具と引寄せ棒を用いる方法)
(2)次に据え付ける製品を利用して、ジャッキの反力を取り、押し込む方法
(3)矢板から反力を取る方法
などがあります。
Q3:雨天の場合は中止になると思いますが、多少の雨、雪なら施工は可能ですか。
A:多少の雨、雪なら施工できます。
(その場合、TBボンド充填部に水が溜まらないように、接合面を布で拭きます)
Q4:TB工法を適用できるボックスカルバートの範囲は。
A:TB注入工法、TBコーキング工法を使い分けることで、大小すべてのサイズのボックスカルバートに適用できます。
Q5:TBボンドが充分に注入され、充填されていることを実証する手段はありますか。
また、接着剤の流れが一方向になるような注入方法はどうでしょうか
A:大断面への適用などの今までの注入実験結果や、アクリル板を取り付けた注入実験から、片側の側壁上部から一方的に接着剤を注入し、逆方向の側壁部を接着剤面が上昇して頂版に達するのを確認すれば完全に充填されることが確認されています。注入の限界を超える大断面には、内目地にTBボンドを充填するTBコーキング工法を採用します。
Q6:設置後、(TBボンド充填前)製品の取り外しは可能ですか。
A:可能です。
Q7:TBボンドが硬化しているかどうかの確認方法は。
A:現場で別容器にTBボンドのサンプルを採取しておくか、あるいは注入ホース内に残っているTBボンドを指触して硬化していることを確認します。
Q8:TBボンドの連続充填時作業方法で注意することは。
A:練混ぜたTBボンドは可使時間(約40分)内に充填が完了するように、製品数・TBボンドの充填量・充填時間の計画を立てます。
Q9:夜間工事などの急速施工に対応できますか。
A:夜間工事などのように早期の埋め戻しが必要な施工でも、頂版部などの開放されたTBボンド充填部に土砂が入らないよう養生(薄い鉄板などを固定して覆う)すれば、TBボンドの充填後直ぐに埋め戻すことができます。ただし、埋め戻し時に製品が動いて接着剤が漏れることがないように配慮して下さい。なお、埋戻し後にTBボンドを充填するTBコーキング工法もございます。
Q10:地盤沈下に対応可能であるか
A:ボックスカルバートが均等(弓形)に変化する同一地層内においては地盤沈下に対応可能です。
Q11:ジョイント部の許容屈曲角及び許容抜け出し量は。
A:標準仕様においては
 許容屈曲角(幅・高さが600から3000 mm) → 0.72 ~ 0.16 °
 許容抜け出し量(変位量) → -5mm ~ +10mm となります。
特殊仕様においては
 許容屈曲角(幅・高さが600から3000 mm) →2.15~0.49 °
 許容抜け出し量(変位量) → -5mm ~ +30mm となります。
Q12:軸方向圧縮によりジョイント部5 mmの間隔が0 mmになってもTBボンドは影響を受けないか。
A:TBボンドの両側にはシール材、土砂などの弾性体が存在しており、ジョイント部が5 mmから
0 mmになっても、TBボンドはこれらとつり合いを取りながら側方に変形するので問題ありません。
Q13:ジョイント部のせん断力への安全性は。
A:せん断変位が発生した場合、継手部の破壊が予想される嵌合接合と異なり、TB工法の継手部は10mmのせん断変位にも対応できます。
Q14:ジョイントバーに要求している機能は。
A:(1)ボックスカルバートを据え付ける時のガイド機能、(2)挿入後(シール材圧縮)のボックスカルバート同士の圧着状態保持、が挙げられます。なお、ジョイントバーをセットできない場合は、
ボックスカルバートの据えつけを正確に行う必要があります。
Q15:TB工法は、製品の一体化・不同沈下の防止・漏水防止ができるものと考えてもよいか。
A:TB工法は、伸び能力に優れたTBボンドにより製品同士を柔軟に接合しているので、不同沈下に追随することができ、弾性シーリングと同等以上の水密性を有しています。
Q16:TB工法を適用するのは耐震設計を必要とする場合だけなのか。
A:TB工法は、常時において弾性シーリングと同等以上の水密性を確保でき、不同沈下にも追随することができるので、耐震設計を必要とする場合だけではなく、水路、通路の施工に適用できます。特に今までは底版部の目地施工ができなかった小口径断面のボックスカルバートでも、優れた水密性を付与することができます。
Q17:TB工法の適用気温は。
A:外気温にあわせて、TB注入工法は夏用、一般用、冬用、寒冷地用の4タイプを、TBコーキング工法は、一般用、冬用、寒冷地用の3タイプを用意しているので、-10℃~40℃まで適用できます。